現在の北陸線の特急といえば「サンダーバード」になるが、自分たちの世代では国鉄色の485系の「雷鳥」に尽きる。なかでも憧れたのが485系初期型だ。急行全盛の時代、特急の本数は少なく、しかも当時地元の駅には停車しなかったので乗る機会はほとんどなかったのである。
先頭のクハ481−108は、ヒゲ有りでスカートはクリーム色。ヘッドマークは文字のみでシンプル。「雷鳥」の下のローマ字表記「RAICHO」には昭和を感じさせるレトロ感がある。昔読んだ「鉄道ファン」の特集号によると、「RAICYO」と誤った表記のヘッドマークがあったそうだ。基本8両セットには「しらさぎ」「北越」「ひばり」「ひたち」の4つのヘッドマークが付属しているが、敢えて「RAICYO」を含めても面白かったかもしれない。
151系直流特急形を継承したボンネットタイプの485系は、当時としてはもっともスマートなデザインだったのだろうが、今では重さを感じさせる車両にも見える。
特徴的なのは屋根に設置されたキノコ形のクーラー。またモハ484のパンタグラフ周辺は電気機関車のような高圧引き通し線がある。色差しをすればもっとリアルになるんでしょうが。