[時代小説]佐伯泰英:「島抜けの女 鎌倉河岸捕物控(31)」

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 続けて、佐伯泰英さんの「島抜けの女 鎌倉河岸捕物控(31)」(ハルキ文庫)を読了。佐伯通信 第40号入り。

 金座裏の九代目宗五郎とおみつ夫妻は、古町商人の豊島屋の当代十右衛門と春香の京での祝言に出るため旅立っている。その間、十代目の政次が宗五郎不在の留守をあずかることになった。これまで何度か宗五郎は江戸を離れて金座裏を留守にしているが、今回は江戸と京の往復だから長期不在になる。でも政次はもう立派に金座裏の十代目を務めているし、宗五郎は何の心配もせずに京への旅に出たのだろう。京に向かった宗五郎たちと留守番の政次たちの話が入れ替わりながら進んでいく。

 今巻では宗五郎の不在中に北町奉行小田切直年に関わる事件である。江戸に夜桜お寅という女賊が小田切奉行に復讐するというものだ。調べるとどうやら小田切奉行が大坂町奉行を務めていたころに対応した事件に関係あること、夜桜お寅とはそのときの女賊で島抜けして、現在は江戸に潜んでいることなどがわかってくる。宗五郎不在のなかで政次は事件解決のためむずかしい決断を求められたりするが、政次ら金座裏は夜桜お寅を追い詰めていく。小田切直年が大坂町奉行のとき、夜桜お寅との間にいったい何があったのか。

 ところでこのシリーズも次巻で完結となることを前巻を読んでいる途中で知った。シリーズの主人公は、政次、彦四郎、亮吉の“むじな長屋”の三兄弟だ。このうち、政次は松坂屋の手代から金座裏の十代目となり、彦四郎も船頭として一人前になり家庭ももった。しかし亮吉は金座裏の手先として働きつつも落ち着かないままだ。シリーズ完結となるには亮吉がどうなるかだが、この巻の最後に亮吉の身に大変なことが起きる。

 さて次はいよいよシリーズ最終巻だ。


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# by kei-u23 | 2018-05-22 09:31 | | Comments(0)

[時代小説]佐伯泰英:「嫁入り 鎌倉河岸捕物控(30)」

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 佐伯泰英さんの「嫁入り 鎌倉河岸捕物控(30)」(ハルキ文庫)を読了。シリーズ30巻目の大台に突入。

 鎌倉河岸で酒問屋を営む当代の豊島屋十右衛門が、京で修行していたときに知り合った春香を嫁に迎えることになった。東男と京女の祝言は江戸と京の両方で行うという豪勢なものになり、まずは春香を含む京からの一行を江戸に迎えることになり、同じ古町商人の松坂屋や金座裏が豊島屋を助けながら準備することになった。ところが嫁を迎え入れる十右衛門が以前関係のあった飯売女に強請りをかけられるという事件が起きる。祝言直前ということもあり、政次は事を荒立てないように解決しようとする。

 一方、子連れの女剣術家で道場主である永塚小夜からは政次に相談があった。小夜は道場に通う青物役所の書役に好意をいだくが、こちらも青物役所の不正という厄介ごとが絡んでいて、金座裏の宗五郎と政次が動くことになった。

 こうした事件に対応しつつ京からの一行が江戸に到着。仮祝言を終えたあと、今度は豊島屋、松坂屋、そして宗五郎とおみつ夫妻らが京での祝言に出ることになった。宗五郎不在の金座裏は政次らが留守を守ることになる。

 ところで政次が稽古に行けなかった間、神谷道場に入門した人物について前巻で簡単に触れられていたが、その人物と政次が道場で顔をあわせる。政次と直接稽古をして打ち負かされた。もう一人、この巻では前巻の事件後に金座裏の手先になった勘三郎が活躍する。新しく人物が加わりさらに物語が膨らんでいくと思っていたら、最新の32巻でシリーズ完結ということらしい。意外だった・・。

 となると、このシリーズが政次、彦四郎、亮吉のむじな長屋の三兄弟の青春グラフィティということから考えると、(最近出番が少なくなったように思える)亮吉が活躍するのかもしれないと思いつつ、残り2冊を一気に読むことにする。


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# by kei-u23 | 2018-05-18 15:30 | | Comments(0)

[ボクシング]ロマチェンコ vs リナレス 最速で3階級制覇

 5月13日にWOWOWプライムで世界ライト級タイトルマッチ ホルヘ・リナレス vs ワシル・ロマチェンコ戦を見た。前回のリゴンドー戦はロマチェンコがウェイトをあげたリゴンドーを迎え討ったが、今回は逆の立場、ロマチェンコが重いクラスに挑戦である。

 ボクシングでクラスの違う王者同士が戦う場合は、通常体重の重いクラスで戦っている方が有利だ。圧倒的なスピードとテクニックで圧倒し、相手の戦う意志をも失わせてきたロマチェンコの異次元の強さがはたしてライト級でも通用するか? 評論家の予想は圧倒的にロマチェンコの有利としていたが、日本でもお馴染みのホルヘ・リナレスも3階級制覇した実力者である。そう簡単にリナレスを屈服させられないと思っていた。

 ゴングが鳴って序盤からロマチェンコはリナレスの力量を試しながら細かいパンチを多数出す。序盤でペースをつかみ中盤以降に相手を屈服させるやり方はいつもと同じだったが、6回リナレスの右がタイミングよくヒットし、ロマチェンコが尻もちをつくという意外な展開になった。ロマチェンコの油断もあったのだろう。ダメージはなかったとはいえ、ダウンしてしまうのはこれまでと違う重いクラスだったからだろう。
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 試合はもつれた感じだが、10回ギアを一気にあげて攻勢に出たロマチェンコが、リナレスの顔面にパンチを集め、ガードがあがったところに左ボディが決まって試合は終わった。ロマチェンコがライト級のベルトも獲得してしまった。
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 ロマチェンコはスーパーフェザーのタイトルも保持しているが、スーパーフェザーではマッチメイクがむずかしい。おそらく今後はライト級を主戦場にすると思われるが、とすれば、WBC王者のマイキー・ガルシア戦の実現が俄然注目される。ファンとしてはぜひ見たいカードだ。

 それにしてもロマチェンコを倒すにはどうしたらいいのだろう? クラスは違うけどフロイド・メイウェザーだったらロマチェンコとどう戦うのだろうか?


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# by kei-u23 | 2018-05-16 09:16 | スポーツ | Comments(0)

[鉄道]えちぜん鉄道:勝山駅から福井駅へ

 今回「福井県立恐竜博物館」に行くのにえちぜん鉄道勝山永平寺線を利用した。勝山永平寺線の終点の勝山駅に降りたのは久しぶり。単式ホーム1線と島式ホーム1面2線の駅だが1番線と2番線を交互に使用している。3番線は使用していない。
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 単式ホームには恐竜の足跡がペイントされていた。ここでも観光資源の恐竜が大活躍である。
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 勝山駅は終着駅だが線路は約100mほど延びている。留置線として使われているのだろうが、かつては隣の大野市の京福大野駅まで線路が伸びていた。
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 駅舎内はきれいに整備されていて、CS「日テレ+」で放送中の「鉄道発見伝」で紹介されたときに設置されたスタンプを記念にノートに押した。駅舎内にはレトロな「えち鉄カフェ勝山駅」というカフェがあって、コーヒーの香りを漂わせていた。
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 勝山駅は市の中心地から離れたところにある。そのため駅前にバス停のあるロータリーがあるが閑散としている。バス停の横には動態保存の「テキ6形電気機関車」が健在だった。
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 勝山から福井に戻る。JR福井駅はかなり前に高架になり県都にふさわしい駅となった。残念ながら地上駅時代の記憶はほとんど残っていないが、確か東側にえちぜん鉄道(旧京福電鉄)のホームがJR(国鉄)と隣接していたと思う。

 現在、えちぜん鉄道の福井駅はJR福井駅の東側の新幹線用高架に設けられた仮設ホームで運用されている。高架計画の当初は2階にえちぜん鉄道のホーム、3階に新幹線ホームという予定だったが、予算や景観などの理由で在来線、新幹線、えちぜん鉄道の各ホームが2階で並ぶという現行案に落ち着いた。

 えちぜん鉄道の仮設ホームから、建設中のえちぜん鉄道の新駅工事の様子を見ることができる。連休の時に見た感じではホームの建設工事は最終段階のようで、内装や機器の設置工事を残しているみたいだ。
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 連続立体交差事業では福井駅、新福井、福井口の3駅が高架化される。そちらの工事もほぼ終了しレールや架線なども張られていた。後で知ったが6月に運用開始予定だそうだ。駅周辺の高架工事が始まってからずっと仮設ホームでの運用を強いられてきたが、ようやく落ち着いた感じになりそうだ。次回えちぜん鉄道を利用するときは新駅からになるだろう。楽しみだ。

・「えちぜん鉄道で恐竜博物館に行く」(2018.5.10)

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# by kei-u23 | 2018-05-14 09:25 | 鉄道 | Comments(0)

[福井・勝山]えちぜん鉄道で恐竜博物館に行く

 帰省中にえちぜん鉄道で福井県勝山市にある「福井県立恐竜博物館」に行ってきた。恐竜博物館は福井県東部の勝山市長尾山総合公園にある自然史博物館である。ほとんどの人は車で訪れるのだろうが、鉄道の場合だとえちぜん鉄道勝山永平寺線で終点の勝山まで乗りそこからバスで向かうことになる。バスは電車の発着に合わせて運行されているので連絡はいい。福井駅からだと約90分ほどで恐竜博物館に行ける。ちなみにえちぜん鉄道では恐竜博物館の常設展入場券、えちぜん鉄道の1日フリーきっぷ、バス利用代(勝山市内観光バスは乗り放題)のお得なセット券を販売している。えちぜん鉄道で恐竜博物館に行く場合にはこのセット券がお勧めです。
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 終点の勝山に到着。駅前の停留所から恐竜博物館への直通バスに乗車。約15分ほどで到着。入場券はあるのでチケットブースに並ぶことなく館内に入る。
 館内に入ると長いエスカレーターで下のフロアに降りる。展示物は一番低いフロアから鑑賞するという流れになっている。ひとつフロアを上がるとティラノサウルスが来場者を迎えてくれる。あまりのリアルさに泣き出す子どもも・・。
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 勝山市周辺だけでなく中国や北アメリカで見つかった恐竜の骨格なども並んでいる。骨格の大きさ、復元の見事さ、数の多さなどに圧倒される。ひとつひとつの骨格を確認しながら全身骨格を組み立てていくのは、慎重さを要する大変な作業に違いない。それにしても中生代は温暖な気候でこんな巨大な生物が地球上を闊歩していたのか・・。
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 常設の展示内容は恐竜だけでなく地球の歴史もわかりやすく解説したものになっている。過剰な演出もなく極めて正統派の自然科学館だと思った。恐竜だけでなく地球史に興味がある人は何度足を運んでも飽きないし、期間限定で開催されている“特別展”も面白そうだ(特別展は別料金)。山間の小さな町にある館で交通アクセスは便利とは言えないけど行ってみる価値は十分あります。

 約3時間近く展示物を鑑賞したあと館外に出てレストランで昼食をとった。(辛くない子ども向けの)チキンカレーをオーダーしたが、骨格を鑑賞したあとチキンの足を食べるのは妙な感じだ・・。
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 博物館横の小高い丘の上には白衣を着た“恐竜博士”(福井駅などいくつかの場所に設置されている)がベンチに座っていた。後ろの建物が恐竜博物館で、設計者は黒川紀章さん。恐竜のタマゴをイメージした建物は、かなり離れた場所からも確認できる。
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# by kei-u23 | 2018-05-10 09:23 | 旅行・お出かけ | Comments(0)