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鉄道ファン 2017年 5 月号」(交友社)に目を通す。
表紙はJR西日本の87系寝台気動車「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」。これまでラッピングされた状態で試運転の様子が何度か紹介されてきたが、今回はラッピングが外された状態で披露された10両編成を紹介している。外観だけでなく展望車・展望デッキ、食堂車、ラウンジや、ザ・スイート、ロイヤルツイン、ロイヤルシングルなどの客室の様子も公開された。
過去の豪華列車というと、約半世紀前に“走るホテル”と形容された20系客車「あさかぜ」、青函トンネルの開通で誕生した長距離走行する「トワイライトエクスプレス」「北極星」「カシオペア」あたりになるだろうが、瑞風や四季島はそれらとまったく次元が違っている。ただし旅の本質からは少し外れていると思う。いずれにせよ、瑞風も四季島も悲しいかな模型化されるのを待つしかないか・・。
特集はJR30周年記念特集の「追伸 JRグループの社長様」。30年前のJR発足時の1987年6月号で「拝啓 JRグループの社長様」という特集を行ったらしい。民営化されたJR各社に対しこんな列車を走らせたらどうですか?という特集で、イラストを交えて具体的な車両のデザインなども提案していたようだ(1987年6月号の特集記事は交友社のサイトで公開されている)。当時の提案に対する各社の対応についての検証を、今号と次号の2回に分けて行っている。今号はJR北海道、東日本、東海の3社で、“お題”は以下の通り。どの提案も概ね実現しているようだ。
・JR北海道:「フライトナンバー508室蘭発羽田行」
〜航空会社とJRが一体化した輸送システムについて
・JR東日本:「異軌間直通列車〜日本版タルゴ〜」
〜新幹線ネットワークの拡大
・JR東海:「ノスタルジックトレイン“つばめ”」
〜蒸気機関車の復活〜
1年間にわたって連載してきた「東京オリンピック開催を前にした 首都圏の鉄道情景」の最終回は東海道新幹線と東京モノレールだ。試作車や見学会の様子なども貴重な記録だろう。モノレールが走っている街の様子は古ぼけた地方都市の雰囲気だ。とても首都・東京には見えない。他には世界初だった昼夜兼行電車「583系 引退」や、北海道内の運行が終了になった「E26系カシオペア」の記事が気になった。