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[鉄道]徳田耕一:「名古屋発ゆかりの名列車」

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 徳田耕一さんの「名古屋発ゆかりの名列車」(交通新聞社新書)を読了。著者は名古屋生まれの交通ライターだそうで、長年中京圏の鉄道を見続けていたのだろう。

 国鉄時代、名古屋は東京と大阪の中間駅という存在だったけど、JR東海になってからは名古屋に本社をおき、ドル箱の東海道新幹線(東京〜新大阪)を持っていることで経営的にも安定した。現在はリニアモータを建設中だ。

 本書では国鉄時代から中京圏(名古屋)から信州、飛騨、北陸、南紀方面に向かった“フォーライン特急”「しなの」「ひだ」「しらさぎ」「南紀」の各優等列車の誕生から現在までの推移、使われた車両をまとめるとともに、また現在は廃止されてしまったが名古屋発着の九州方面の優等列車についても紹介している。

 このうち「しらさぎ」は近畿圏と北陸を結ぶ「サンダーバード」(旧雷鳥)と同じくらい身近な存在だ。北陸と名古屋を結ぶだけでなく米原で東海道新幹線と接続という大きな役目を担っている。特急ではないが金沢〜名古屋を結んでいた471系の「兼六」、金沢〜米原の「くずりゅう」や名古屋〜米原〜金沢〜富山〜高山〜岐阜〜名古屋の東海道・北陸・高山本線を循環する「こがね」「しろがね」などの急行列車も懐かしい。特急がまだまだ敷居が高くて急行列車が多数走っていた楽しい時代だった。

 国鉄時代に「しなの」「ひだ」「しらさぎ」「南紀」はそれぞれ“エル特急”に指定されたけど、時代の流れでエル特急がなくなったなか、最後まで残っていたのが「しなの」「ひだ」「しらさぎ」であった。そのエル特急の命名に国鉄時代に関連し、JR発足後はJR東海初代社長になった(現相談役)須田寛さんが特別寄稿している。

by kei-u23 | 2018-07-16 11:23 | | Comments(0)